最近見た物件お気に入り保存した条件
06-6151-2645

受付時間 9:00–18:00

【2026年最新】昔に相続した空き家は2027年3月31日まで?相続登記義務化をわかりやすく解説

最終確認:2026年9月26日|法務省の最新案内をもとに更新

「実家を相続したのはずいぶん前。でも、名義は親のままになっている」

「空き家になっているけれど、売るのか残すのかもまだ決めていない」

こうしたご相談は、空き家の話を伺っていると珍しくありません。家族のことで手いっぱいだったり、すぐに使う予定がなかったりすると、登記はどうしても後回しになりがちです。

2024年4月1日より前に相続が発生し、その不動産を取得したことも知っていた方は、原則として2027年3月31日までに相続登記を申請する必要があります。

ただし、誰もが一律に「2027年3月31日まで」というわけではありません。相続したことを知った時期などによって期限は変わります。

昔に相続した実家や空き家について、何から確認すると話が進みやすいのかを順番に見ていきます。登記の期限だけでなく、名義を整えたあとにその家を「残す・管理する・貸す・売る」のどれにするかまで考えられる内容にしています。

2027年3月31日が期限になるのはどんな人?

確認したいのは、亡くなった日だけではありません。ポイントになるのは、相続によってその不動産を取得したことを、ご自身がいつ知ったかです。

ご自身の状況 相続登記の申請期限の原則
2024年4月1日より前に相続が発生し、その不動産を取得したことも知っていた 2027年3月31日まで
相続は2024年4月1日より前だが、その不動産を取得したことを知ったのは同日以降 取得したことを知った日から3年以内
2024年4月1日以降に相続が発生した 相続によりその不動産を取得したことを知った日から3年以内

たとえば、10年前に親御さんが亡くなり、そのときから実家を相続したことを分かっていた場合は、原則として2027年3月31日が期限です。

一方で、昔の相続でも、あとから別の土地の存在を知ったようなケースでは事情が変わります。「親が亡くなったのは何年前か」だけで判断せず、いつ取得を知ったかまで整理しておくと話が早くなります。

また、遺産分割が成立した場合には、その内容に沿った登記も必要です。法定相続分での登記や相続人申告登記をしたあとに遺産分割で不動産を取得した場合は、遺産分割の日から3年以内に、その内容を反映した登記を申請します。

「家族の話し合いが終わっていないから、まだ何もしなくていい」とは限りません。話し合いが長引きそうなら、後ほど触れる相続人申告登記も含めて確認しておくと安心です。

出典:法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」

相続登記の期限である2027年3月31日を示すカレンダーと空き家

相続登記は、家を売る人だけの手続きではありません

相続登記は、亡くなった方の名義になっている土地や建物を、相続した方の名義へ移す手続きです。

よくあるのが、「固定資産税は自分が払っているから、名義も自分になっていると思っていた」というケースです。ですが、固定資産税を誰が払っているかと、登記簿上の所有者が誰かは別の話です。

相談の現場でよく出る勘違い

「納税通知書が自分宛てだから、登記も自分名義になっているはず」と思われている方は少なくありません。売却や活用の相談を進める前に登記事項証明書を確認すると、亡くなった親御さんや祖父母の名義が残っていることがあります。

税金を払っている人と、登記上の所有者は必ずしも同じではありません。相続した実家を動かす前に、まず名義を確認する。この一手間で、その後の相談がかなり進めやすくなります。

売る予定がなくても、今は誰も住んでいなくても、相続した不動産であれば対象になります。

名義を整えることは、単に期限に間に合わせるためだけではありません。その家を今後どうするか考えるときの土台にもなります。売るにしても、貸すにしても、家族で残すにしても、まず所有関係がはっきりしている方が次の話へ進みやすくなります。

何から始めればいい?まずは4つに分けて確認

相続した空き家の名義変更について書類を確認する様子

1.土地と建物の名義を見る

実家の住所が分かっていても、登記で使う土地の「地番」や建物の「家屋番号」は住所と同じとは限りません。固定資産税の課税明細書や権利証など、手元にある資料から物件を整理し、登記事項証明書で名義を確認します。

戸建てなら、建物だけでなく土地も見ておきたいところです。「家は父名義、土地は祖父名義のまま」ということもあります。その場合は、相続が一世代分では済まないことがあります。

2.いつ相続したか、家族関係を分かる範囲で書き出す

亡くなった方の氏名と時期、その不動産の存在や取得を知った時期、分かっている家族関係を簡単にメモします。

完璧な家系図を作る必要はありません。祖父から父、父から子へと相続が重なっていそうなら、その経緯をそのまま相談先に伝えれば大丈夫です。相続人の確定は、戸籍などを確認しながら進めます。

3.遺言書や遺産分割協議書があるか探す

遺言書があるのか、誰が不動産を取得するか書面で決まっているのか、まだ家族で話し合っている途中なのか。ここを分けておくと、次に必要な手続きが見えやすくなります。

「兄弟では話がついているけれど、書類にはしていない」という場合も珍しくありません。無理に自分で結論を出さず、その状態のまま司法書士などへ伝えれば十分です。

4.今の状況でできる手続きを法務局・司法書士に確認する

相続人が多い、連絡が取れない人がいる、祖父母の代から名義が変わっていない。こうしたケースでは、書類を全部そろえてから相談しようとすると時間だけが過ぎてしまいます。

手元の資料だけでも、まず状況を伝えてみる方が現実的です。遺産分割がすぐにまとまらない場合は、相続人申告登記が使えるかどうかも一緒に確認できます。

スペースグリーンで実際にあったご相談から

以前、兄弟姉妹で実家を相続された方からご相談をいただいたことがあります。一人は遠方に住み、もう一人は比較的実家に行きやすい場所にお住まいでした。

最初は「売るか、そのまま残すか」というご相談でしたが、お話を聞いていくと、名義の確認、建物の状態、誰が普段の管理をするのか、固定資産税や草木の手入れなどの費用をどう分担するのか、といったことがまだ整理されていませんでした。

そこで、まず地元にいる方が現地の状態を確認し、写真や動画を遠方のご家族とも共有。登記については専門家へ確認しながら、家の管理と今後の方針を分けて考えることになりました。

このようなケースでは、最初から「売却する」「誰かが住む」と決める必要はありません。名義を整えること、今の家を把握すること、家族の役割を決めること。この3つを先に進めるだけでも、次の話がかなりしやすくなります。

※実際のご相談をもとに、個人が特定されないよう一部内容を調整しています。

相談前に、手元にあれば役立つもの

最初から全部そろえる必要はありません。次の資料があれば、相談時の説明がかなり楽になります。

資料・メモ 確認したいこと
固定資産税の納税通知書・課税明細書 土地や建物の所在地、地番、家屋番号など
登記事項証明書、権利証・登記識別情報など 現在の登記名義や物件を特定する情報
手元にある戸籍関係の資料 亡くなった方とご家族の関係を確認する手がかり
遺言書・遺産分割協議書があるかのメモ 誰が取得するか決まっているか、書類が残っているか
亡くなった時期・取得を知った時期・家族関係のメモ 期限や、追加で調べる事項を整理するため

これは初回相談のための準備リストです。登記申請に必要な書類一式という意味ではありません。必要な戸籍の範囲や証明書はケースごとに変わります。

空き家のことも同時に考えたい場合は、建物の外観や室内の写真、鍵を誰が持っているか、最後に現地へ行った時期なども分かると、その後の管理や売却の相談へつなげやすくなります。

兄弟で話がまとまらないときは「相続人申告登記」という方法も

「相続人は分かっているけれど、誰が実家を引き継ぐか決まらない」。そんな場合に確認したいのが、相続人申告登記です。

これは、登記簿上の所有者に相続が発生したことと、自分がその相続人であることを法務局へ申し出る制度です。期限内に申し出ると、申出をした相続人について、相続登記の基本的な申請義務を履行したものとみなされます。

  • 自分だけが申し出ても、ほかの相続人全員の義務まで済むわけではありません。
  • 通常の相続登記とは違い、これだけで売却できる状態になるわけではありません。
  • その後、遺産分割で不動産を取得した場合は、遺産分割の日から3年以内に内容に沿った登記が必要です。
  • すでに遺産分割で取得者が決まっている場合、その登記義務を相続人申告登記だけで済ませることはできません。

「自分の場合はどちらを先にすればよいか」が分かりにくい制度なので、法務局や司法書士へ確認して進めるのが確実です。

出典:法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」

兄弟・姉妹で実家を相続し、そもそも何から話せばよいか迷っている方は、兄弟・姉妹で相続した空き家の記事もあわせてご覧ください。

親がどんな不動産を持っていたのか分からない場合

「実家は分かるけれど、ほかにも土地を持っていた気がする」という場合は、2026年2月2日に始まった「所有不動産記録証明制度」も確認できます。

亡くなった方などが登記簿上所有している不動産を一覧的に確認するための制度です。手元の納税通知書や権利証だけでは全体像がつかめないとき、確認手段の一つになります。

制度の詳細:法務省「所有不動産記録証明制度について」

後回しにすると、次の相続でさらに複雑になることも

正当な理由がないのに相続登記の申請義務を履行しない場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。

ただ、実務上もっと困りやすいのは、名義を変えないまま次の相続が起きることです。相続人が一人亡くなれば、そこからさらに相続人が増えることがあります。連絡を取る人数も増え、戸籍の収集や話し合いに時間がかかるようになります。

「今すぐ売るつもりはないから」という理由で名義まで止めてしまうより、登記だけは整えておく。そのうえで、この家をどうするかは家族でゆっくり考える。そう分けて考える方が、後々の負担を減らしやすくなります。

出典:法務省「相続登記の申請義務化について」
法務省「相続登記の申請義務化に関する概要資料」

登記を整えながら、その家のこれからも考える

相続した空き家の売却や管理について不動産会社に相談するご家族

相続登記の手続きを進めている間にも、空き家は少しずつ時間がたっていきます。庭が伸びたり、郵便物がたまったり、室内の湿気や雨漏りに気づきにくくなったりすることもあります。

スペースグリーンでは、登記そのものは法務局や司法書士の専門分野としてきちんと分けたうえで、その家をこの先どうするかについて一緒に整理しています。

たとえば、豊中市に実家があり、相続人の方が遠方に住んでいるなら、登記を誰に依頼するかだけでなく、「手続き中の家を誰が見に行くか」「荷物をどうするか」「売却するならどの時点で査定するか」まで考えておくと、後から慌てずに済みます。

  • 名義変更の手続き・必要書類:法務局や司法書士へ
  • 相続人間で争いがある場合:弁護士へ
  • 空き家の売却・管理・再生・活用:スペースグリーンへ

家は、名義を変えたら終わりではありません。売るのか、もう少し残すのか、管理しながら考えるのか。ご家族によって答えは違います。

「まだ決められない」という段階でも構いません。今の状態と、いま困っていることが分かれば、そこから十分に整理できます。

2026年9月26日現在、2027年3月31日まで残された期間は長くありません。対象になりそうな方は、まず登記名義を確認すること、手元の資料を集めること、相談先を決めることから始めると動きやすくなります。

相続登記について、実際によくある質問

Q.2027年3月31日までなのは、昔に相続した人全員ですか?

全員ではありません。2024年4月1日より前に相続が発生し、その不動産を取得したことも同日より前に知っていた方は、原則2027年3月31日が期限です。取得を知った時期が後なら、その日から3年以内になる場合があります。

Q.固定資産税を自分が払っていれば、相続登記は済んでいますか?

必ずしもそうではありません。固定資産税の納税者と登記簿上の所有者は別に管理されています。登記事項証明書で現在の名義を確認してください。

Q.相続登記をしていない空き家でも、売却の相談はできますか?

相談自体は可能です。ただし、実際に売買契約や所有権移転を進めるには、相続関係や登記を整理する必要があります。売却を考えている場合は、登記の準備と査定を並行して進めると、全体の段取りを組みやすくなります。

Q.兄弟で誰が実家を相続するか決まっていません。何から始めればいいですか?

まず、現在の登記名義と相続人を確認し、誰が管理を担当しているか、固定資産税や維持費を誰が負担しているかを共有しておくと話しやすくなります。遺産分割が長引きそうな場合は、相続人申告登記が使えるか法務局や司法書士へ確認してください。

Q.司法書士へ相談するとき、何を持っていけばいいですか?

最初から完璧にそろっていなくても構いません。固定資産税の納税通知書・課税明細書、権利証や登記識別情報、分かる範囲の戸籍、遺言書や遺産分割協議書の有無、亡くなった時期や家族関係のメモなどがあると状況を説明しやすくなります。

管理だけを検討されている方は、空き家管理・見守りサービスもご覧ください。月1回の訪問を基本に、建物や敷地の確認、写真付き報告などをご相談いただけます。

※本記事は2026年9月時点の制度をもとに作成しています。相続登記の期限や必要な手続きは個別の状況によって異なります。具体的な登記手続きについては、法務局または司法書士等の専門家へご確認ください。

執筆・内容確認

株式会社スペースグリーン 代表取締役 西本 圭

宅地建物取引士

豊中市を拠点に、空き家や相続不動産の売却・活用・管理のご相談をお受けしています。不動産売買仲介・管理・土地活用の実務経験をもとに、制度だけでなく「その家をこれからどうしていくか」という視点で内容を確認しています。

この記事は役に立ちましたか?
もし参考になりましたら、下記のボタンで教えてください。

関連記事

トップへ戻る
目次