空き家を兄弟・姉妹で相続したらまずやることは?最初に確認すべきポイントを解説
親御さんなどから空き家を相続し、「兄弟2人で相続したけれど、何から始めればいいの?」「一人は遠方に住み、もう一人は地元に住んでいて話し合いが進まない…」というお悩みは少なくありません。
相続した空き家は、何もしないまま放置すると建物の老朽化や管理費の負担、固定資産税などの問題が生じます。遠方に住んでいる場合は、なおさら早めに方向性を決めることが大切です。
今回は、兄弟・姉妹2人で空き家を相続した場合に、まず行うべきことを順番にご紹介します。
① 相続人同士で今後の方針を話し合う

まずは、相続人同士で空き家を今後どのようにするのか、できるだけ早い段階で話し合いましょう。
確認しておきたい主な内容は、次のとおりです。
- 誰かが住む予定はあるか
- 売却を検討しているか
- 賃貸住宅として活用する予定はあるか
- 当面はそのまま保有するか
- 空き家の管理や維持を誰が担当するか
- 固定資産税や維持管理費をどのように負担するか
相続人それぞれで考え方や希望が異なることは珍しくありません。最初に方向性を共有しておくことで、その後の手続きや管理がスムーズに進み、将来的なトラブルを防ぐことにもつながります。
一人が遠方に住んでいる場合でも、電話やオンライン会議を活用すれば十分に話し合うことができます。必要に応じて現地の写真や動画を共有しながら話し合うと、建物の状態をイメージしやすく、意思決定もしやすくなるでしょう。
② 名義変更(相続登記)を行う

空き家を相続したら、まずは不動産の名義を亡くなった方から相続人へ変更する「相続登記」を行いましょう。
相続登記を済ませることで、不動産の正式な所有者が相続人となり、その後の売却や賃貸、リフォームなどの手続きをスムーズに進めることができます。
また、現在は相続登記が義務化されており、相続によって不動産を取得したことを知った日から原則3年以内に手続きを行う必要があります。期限内に手続きを行わない場合は、過料の対象となる可能性もあります。
相続人が複数いる場合は、誰がどのような割合で所有するのかを話し合ったうえで、相続登記を進めることが大切です。不明な点がある場合は、司法書士などの専門家に相談すると安心です。
③ 建物の状態を確認する

長年空き家になっていた場合は、建物の状態をできるだけ早く確認しましょう。人が住んでいない住宅は劣化が進みやすく、小さな傷みでも放置すると大規模な修繕が必要になることがあります。
特に、次のようなポイントをチェックしておくことが大切です。
- 雨漏りや天井・壁のシミはないか
- 屋根や外壁にひび割れや破損はないか
- 床が沈んだり傾いたりしていないか
- シロアリ被害や木材の腐食はないか
- 給排水設備や電気・ガスが正常に使えるか
- 雑草や庭木が伸び放題になっていないか
- 郵便物がたまっていないか、不法侵入の形跡はないか
これらを確認することで、今後も住める状態なのか、修繕が必要なのか、それとも売却や解体を検討したほうがよいのかを判断する材料になります。
相続人の一人が地元に住んでいる場合は、現地を訪れて建物や敷地の状況を確認し、写真や動画を遠方に住む相続人へ共有するとよいでしょう。実際の状態を共有することで認識のズレが少なくなり、その後の話し合いもスムーズに進めやすくなります。
建物の傷みが大きい場合や状態の判断が難しい場合は、不動産会社や建築士、ホームインスペクション(住宅診断)の専門家に相談することもおすすめです。専門家の意見を参考にすることで、適切な活用方法や売却のタイミングを判断しやすくなります。
④ 固定資産税や維持費を確認する

空き家は誰も住んでいなくても、所有している限りさまざまな維持費がかかります。そのため、今後どのくらいの費用が必要になるのかを早めに把握しておくことが大切です。
主な費用には、次のようなものがあります。
- 固定資産税・都市計画税…毎年かかる税金です。
- 火災保険料…建物を火災や自然災害などから守るための保険料です。空き家の場合は、契約内容の見直しが必要になることもあります。
- 草刈りや庭木の剪定費用…敷地を適切に管理するための費用です。雑草や樹木を放置すると、近隣トラブルや害虫の発生につながる可能性があります。
- 建物の修繕費…雨漏りや外壁の補修、設備の修理など、建物の状態に応じて費用が発生します。
- 光熱費…電気や水道を契約したままにしている場合は、基本料金がかかることがあります。
これらの費用を事前に把握しておくことで、「このまま保有する」「売却する」「賃貸として活用する」といった今後の方向性を検討しやすくなります。
また、相続人が複数いる場合は、「誰がどの費用を負担するのか」「費用をどの割合で分担するのか」を早めに話し合っておくことも重要です。最初にルールを決めておくことで、後々のトラブルを防ぎ、円滑に空き家を管理することができます。
⑤ 空き家を管理する人を決める

相続人の一人が遠方に住んでいる場合は、誰が空き家を管理するのかを早めに決めておきましょう。役割を明確にしておくことで、「相手が管理していると思っていた」という認識の違いを防ぐことができます。
主な管理内容としては、次のようなものがあります。
- 定期的に窓を開けて換気を行う
- 郵便物やチラシを回収・整理する
- 庭の草刈りや庭木の剪定を行う
- 建物の外観や室内に異常がないか点検する
- 雨漏りや破損、不法侵入の形跡がないか確認する
特に長期間放置すると、湿気によるカビの発生や建物の劣化、雑草の繁茂、不法投棄などのリスクが高まります。定期的に管理することで、建物の状態を維持し、近隣とのトラブルを防ぐことにもつながります。
地元に住んでいる相続人が管理を担当するケースが多いですが、管理にかかる時間や費用を考慮し、必要に応じて費用を分担することも大切です。また、遠方に住んでいて管理が難しい場合は、不動産会社や空き家管理サービスに依頼するという方法もあります。
管理方法や費用負担について最初に話し合っておくことで、その後の管理がスムーズになり、相続人同士のトラブルも防ぎやすくなります。
⑥ 売却・活用も検討する

今後その空き家に住む予定がないのであれば、そのまま放置するのではなく、早めに活用方法を検討することをおすすめします。
空き家は時間の経過とともに老朽化が進みます。人が住まなくなると建物の傷みが早くなり、修繕費や維持管理費が増えるだけでなく、資産価値が下がる可能性もあります。
活用方法には、次のような選択肢があります。
- 売却する…管理の負担や維持費がなくなり、現金化することができます。
- 賃貸住宅として貸し出す…リフォームを行うことで家賃収入を得られる可能性があります。ただし、リフォーム費として初期費用がかかります。
- リフォームして再利用する…将来的に自分や家族が住んだり、セカンドハウスとして利用したりする方法です。同じく、リフォーム費として初期費用がかかります。
- 駐車場や資材置場として活用する…建物の状態や立地によっては、土地を有効活用できる場合があります。
- 解体して土地として活用・売却する…建物の老朽化が著しい場合は、更地にすることで活用の幅が広がることもあります。初期費用として、解体費がかかります。
どの方法が最適かは、建物の状態や立地、維持費、相続人の意向などによって異なります。そのため、相続人同士でよく話し合い、それぞれの希望を共有することが大切です。
空き家をどうするか迷っている場合は、不動産会社などの専門家に相談し、売却・賃貸・リフォームなど複数の選択肢を比較しながら、自分たちに合った活用方法を検討すると安心です。
まとめ
兄弟・姉妹2人で空き家を相続した場合は、まず相続人同士で方向性を話し合い、相続登記を行ったうえで、建物の状態や維持費を確認することが大切です。
特に遠方に住んでいる場合は、管理や費用負担について早めにルールを決めておくことで、将来のトラブルを防ぐことにつながります。
当社では、関西一円の空き家について、売却・活用・管理のご相談を承っております。
「相続した空き家をどうするか迷っている」「兄弟で意見がまとまらない」といった場合も、お気軽にご相談ください。
