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池田市の空き家率は12.9%|2025年度実態調査・所有者アンケートで見る地域差と対策

最終更新:2026年9月26日|住宅統計:2023年/池田市実態調査・所有者アンケート:2025年度

池田市の空き家率は、2023年の住宅・土地統計調査で12.9%です。住宅総数56,380戸に対し、空き家は7,300戸となっています。

2018年の空き家率は12.5%だったため、5年間で0.4ポイント上昇しました。ただ、この数字だけで「池田市の空き家問題が急激に悪化した」と判断するのは早いです。7,300戸には賃貸住宅の空室や売却用住宅なども含まれています。

池田市の空き家率12.9%
空き家戸数7,300戸
調査年2023年

出典:大阪府「令和5年住宅・土地統計調査 大阪府の結果概要」

この記事の要点

  • 池田市の空き家率は2023年時点で12.9%。2018年の12.5%から0.4ポイント上昇しています。
  • 7,300戸のうち4,900戸は賃貸用の空き家で、すべてが放置された戸建てではありません。
  • 2025年度の市独自調査では、戸建て・長屋を中心に1,334件が空家等と推定されています。
  • 国の7,300戸と市の1,334件は対象・調査方法が違うため、直接比較はできません。

池田市の記事で本当に見たいのは、空き家率12.9%という数字だけではありません。誰が管理しているのか、どれくらいの頻度で見に行っているのか、何に困っているのか、将来その家をどうしたいのか。2025年度の池田市調査には、そこまで分かる所有者アンケートがあります。

「池田の実家を相続したけれど、今すぐ売るべきだろうか」「石橋に近いから貸せそうだけれど、修繕費がどれくらいかかるのか」「伏尾台の家を残したいが、遠方から管理を続けられるだろうか」。こうした相談では、市全体の空き家率より、一軒ごとの道路・建物・名義・管理状況を見る方が大切です。

ここから、池田市の最新データを確認しながら、実際の空き家をどう考えるかを整理します。

目次

池田市の空き家率は12.9%|大阪府・全国より低い水準

地域 空き家率
池田市 12.9%
豊中市 13.7%
吹田市 12.0%
大阪府 14.2%
全国 13.8%

池田市の12.9%は、大阪府14.2%・全国13.8%より低く、近隣では吹田市12.0%より高く、豊中市13.7%より低い水準です。

ただし、空き家率が低い地域だから「持っていても大丈夫」、高い地域だから「早く売るべき」という話ではありません。

地域全体の数字と、一軒の家の判断は分けて考えます。

実際の売却・賃貸・管理では、駅距離だけでなく、道路、敷地形状、建物の傷み、相続関係、年間維持費を見ていきます。

7,300戸のうち、賃貸用の空き家は4,900戸

2023年の空き家7,300戸を種類別に見ると、最も多いのは賃貸用の空き家です。

空き家の種類 戸数
賃貸用 4,900戸
賃貸・売却用・二次的住宅を除く空き家 2,030戸
二次的住宅 200戸
売却用 170戸
合計 7,300戸

この内訳を見ると、「空き家7,300戸=管理されていない古い戸建て7,300戸」ではないことが分かります。

賃貸募集の空室なら、募集条件や家賃、修繕内容を見る必要があります。相続した実家で使い道が決まっていないなら、名義や家族の意向、管理費を先に整理する。空き家の種類によって、最初に見るべきものが違います。

池田市の実態調査では1,334件|7,300戸とは別の数字

池田市は2025年度、戸建て・長屋建てを中心に1,996件を対象とした実態調査を行いました。外観目視などの結果、1,334件が空家等と推定されています。

この1,334件と、国の住宅・土地統計調査の7,300戸は、そのまま比べる数字ではありません。

調査 数字 主な対象・方法
住宅・土地統計調査 7,300戸・12.9% 賃貸用なども含む住宅全体の標本調査による推定
池田市実態調査 1,334件 候補となる戸建て・長屋を中心に外観目視等で確認

池田市の調査は、2025年11月から2026年1月にかけて実施され、第3期空家等対策計画案の基礎資料に使われています。

出典:池田市「第3期池田市空家等対策計画(案)本編」

地域別では池田地区218件、北豊島175件、細河170件

市独自調査1,334件の地域別内訳は次のとおりです。

地域 空家等件数
池田 218件
北豊島 175件
細河 170件
神田 160件
呉服 125件
石橋南 111件
秦野 107件
石橋 102件
緑丘 88件
伏尾台 54件
五月丘 24件
合計 1,334件

この件数は「売れにくい地域ランキング」ではありません。地域ごとに住宅数も建物の種類も異なるためです。

市の計画案では、細河・池田・石橋・北豊島・石橋南は、危険度の高い空家等が比較的多い地域として整理されています。一方で、伏尾台・緑丘は比較的管理された空家等が多いとされています。

ただし、同じ地域でも道路条件や建物状態は一軒ずつ違います。地域データを見たあと、個別の家に戻って確認することが大切です。

池田市の所有者アンケートから見える「空き家の本音」

2025年度の池田市調査では、空き家所有者等へのアンケートも実施されています。ここが、単なる空き家率の記事では見えてこない部分です。

管理は「所有者本人・家族」が約8割。専門業者は5.4%

回答者129人のうち、主に管理しているのは所有者本人52.7%、所有者の家族・親族27.1%でした。専門業者に任せているのは5.4%、誰も管理していないとの回答は6.2%です。

つまり池田市でも、空き家管理はまだ家族の負担で成り立っているケースが多いことが分かります。

管理頻度で最も多いのは「年に1回~数回」36.4%

管理頻度は、年に1回~数回が36.4%で最も多く、月に1回~数回が20.2%、週に1回程度が12.4%でした。何もしていないとの回答も8.5%あります。

年に数回しか行けない家では、雨漏りや庭木、郵便物、外壁の変化に気付くまで時間がかかることがあります。特に遠方に住む相続人の場合は、「売るかどうか」より先に、誰が家を見に行くかを決めておくことが現実的です。

困りごとの上位は「近隣への迷惑・不法侵入」「費用」「距離」

管理上の困りごと 回答割合
近隣への迷惑や不法侵入等が心配 26.4%
管理に費用がかかる 20.9%
現在の住所から距離が遠い 20.2%
雑草の繁茂など、敷地が荒れている 16.3%
年齢や身体的につらい 14.7%

「売れないから困っている」というより、持ち続けている間の管理そのものが負担になっているケースが少なくありません。

「具体的な予定はないが、将来的には活用したい」が47.3%

今後の利活用については、具体的な予定がある18.6%に対し、具体的な予定はないが将来的に利活用したい47.3%でした。

そして、利活用を考えている85人に複数回答で聞くと、「自分または家族が住む」が40.0%、「建物・土地を売却する」も40.0%。賃貸住宅として貸すは21.2%でした。

池田市では「売るか、残すか」の二択ではありません。

売却と家族利用が同じ40%という結果は興味深いところです。まず査定価格と年間維持費を出し、「あと何年残すか」「将来誰が使うか」を家族で具体化する方が、結論を急ぐより整理しやすい場合があります。

出典:池田市「第3期池田市空家等対策計画」本編(2025年度実態調査・所有者等アンケート)

スペースグリーンが見る、池田市の空き家の3つの特徴

1.「空き家が増えた」と「危険な空き家が増えた」は同じではない

池田市の資料では、空家等の件数は前回調査時の1,074件から1,334件へ増えています。一方、「特定空家等およびそれに準ずる腐朽・破損のある空き家」は233件から47件へ減っています。

空き家そのものは増えても、すべてが危険な状態になっているわけではありません。だからこそ、件数だけではなく管理状態を見ることが重要です。

2.伏尾台と細河は、高齢化だけでは空き家状態を説明できない

池田市の人口資料では、細河・伏尾台は高齢化率が高い地域として示されています。一方、2025年度の空き家危険度調査を見ると、伏尾台54件は危険度A・Bが0件なのに対し、細河170件ではBランクが12件あります。

つまり、「高齢化している地域=管理不全の空き家が多い」と単純には言えません。地域の取り組み、所有者の管理状況、建物の築年や立地などを分けて見る必要があります。

3.池田・石橋・北豊島などは「件数」と「状態」を両方見る

空家等件数では池田218件、北豊島175件、細河170件などが多い一方、市は細河・池田・石橋・北豊島・石橋南について危険度の高い空家等が比較的多い地域と整理しています。

ただし、これは「その地域の家は売りにくい」という意味ではありません。査定では、同じ地域内でも駅距離、道路、敷地形状、建物状態、再建築条件などを個別に確認します。

池田市の記事で一番伝えたいこと

空き家率12.9%だけでは、何も決まりません。「地域」「管理状態」「家族の予定」の3つを重ねて初めて、その家を売る・貸す・残すという判断が具体的になります。

スペースグリーンは、実際に築古住宅・長屋を買い取り、再生・活用しています

ここまで池田市の統計や所有者アンケートを見てきましたが、スペースグリーンが空き家についてお伝えするときに大切にしているのは、数字だけではありません。

当社では実際に、築年数の古い戸建てやテラスハウス・長屋を取得し、再生や活用につなげる取り組みを行っています。

たとえば、堺市ではテラスハウスや築古戸建てを取得しており、豊中市城山町では築約55年の戸建てを全面リフォーム。築約55年の文化住宅も、水回りや床・壁、設備を見直して再生しました。

「古い=解体」ではなく、まず使い道を考える

築古住宅を見ると、最初に「壊して土地として売る」という考えが浮かぶことがあります。もちろん、建物の状態によっては解体が合理的な場合もあります。

一方で、実際に古い住宅を取得・改修してきた経験から、建物を残して使えるケース、直して貸せるケース、別の用途へつなげられるケースもあると考えています。

だからこそ池田市の空き家についても、最初から「売却」「解体」だけに決めず、次のような選択肢を並べて考えます。

  • 仲介で売却する:一般の買主を探し、市場での売却を目指す
  • 当社など不動産会社による買取を検討する:築古や残置物がある物件も含め、条件を整理する
  • リフォームして賃貸する:改修費と家賃収入のバランスを確認する
  • 建物を再生・用途変更する:住居以外も含めて次の使い手につなぐ
  • 当面は管理を続ける:家族の利用予定や相続の整理を待ちながら状態を保つ
スペースグリーンの強みは、「売るか残すか」を一方向から見ないことです。

自社で築古住宅を購入することもあれば、仲介で次の買主につなぐこともあります。管理を続けるケースや、建物を活かす方法を考えることもあります。物件ごとに、価格・手間・時間・建物の状態を見ながら選択肢を整理します。

空き家・築古住宅の買取について詳しく見る →
空き家再生・活用について詳しく見る →

池田市の空き家を見るときは、4つに分けると分かりやすい

1.道路と敷地

接している道路の種類、間口、境界、私道の有無などを確認します。解体や建て替えを考える前に、今の敷地でどんな使い方ができるかを調べます。

2.建物

雨漏り、床、柱、水回り、屋根、外壁、耐震性などを見ます。古いから全部壊す、売るために全部直す、と先に決める必要はありません。

3.名義と相続

相続した実家なら、土地と建物の名義を確認します。昔に相続した不動産では、2027年3月31日が相続登記の期限になるケースがあります。

相続登記義務化と2027年3月31日の期限を見る →

4.管理と費用

固定資産税、火災保険、草刈り、修繕、電気・水道など、保有中にかかる費用を確認します。売るか残すか迷っている間も、家は管理が必要です。

遠方にお住まいの場合は、誰が現地を見るのかも決めておきたいところです。池田市の所有者アンケートでも「現在の住所から距離が遠い」が管理上の困りごとの20.2%を占めています。ご家族だけで難しい場合は、空き家管理・見守りサービスの利用も選択肢です。

池田市の空家バンクと、老朽木造住宅の除却補助

空家バンクは、所有者と利用希望者をつなぐ制度

池田市には空家バンク制度があります。市内への移住・定住や地域活性化を目的に、空家所有者と利用希望者をつなぎ、市と不動産・法務・建築などの専門家が連携して相談に対応する仕組みです。

登録を考える場合は、まず市への事前相談が必要です。

出典:池田市「空家バンク制度について」

老朽木造住宅の除却補助は20万円。先に工事を始めない

2026年度、池田市では一定条件を満たす老朽木造住宅について、除却費用の一部として20万円の定額補助を行っています。

対象は、2階建て以下の一戸建て・長屋建ての木造住宅で、昭和56年5月31日以前に建築され、耐震性が不足するなどの要件があります。

大事なのは、必ず事前に相談することです。補助を見込んで先に解体契約や工事を進めず、対象になるかを市へ確認してください。

出典:池田市「令和8年度空き家等老朽木造住宅の除却補助について」

同じ北摂でも状況は異なります。比較用として、高槻市の空き家率9.6%と「その他の空き家」7,150戸の状況もまとめています。

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池田市の空き家について、よくある質問

Q.池田市の空き家率は増えていますか?

2018年の12.5%から2023年は12.9%へ、0.4ポイント上昇しています。ただし、統計の空き家には賃貸用住宅なども含まれるため、管理されていない戸建てだけが増えたという意味ではありません。

Q.7,300戸と1,334件は、どちらが正しいのですか?

どちらも公表資料に基づく数字ですが、対象と調査方法が違います。7,300戸は住宅・土地統計調査、1,334件は池田市が戸建て・長屋を中心に実施した実態調査です。

Q.古い家なら、先に解体した方が売りやすいですか?

物件によります。建物を残したまま売れる場合もあり、先に解体すると利用できなくなる選択肢や税制があるため、道路・建物・税金・売却条件を確認してから判断する方が安全です。

Q.池田市の実家に荷物が残っています。相談できますか?

ご相談いただけます。売却方法や引渡し条件によって必要な片付けの範囲は変わるため、最初から全部処分する必要はありません。

Q.売るか残すかまだ決めていません。

決まっていない段階でも大丈夫です。査定価格、管理費、必要な修繕、賃貸の可能性などを比べてから方向性を考えられます。

池田市の空き家率12.9%より、一軒の家の条件を見る

池田市の空き家率や地域別件数は、地域全体を知るためには役立ちます。

ただ、一軒の家をどうするかは、道路、建物、名義、管理負担、家族の希望を確認して決めるものです。

スペースグリーンは豊中市を拠点に、池田市の空き家についても、売却・買取だけでなく、管理・再生・活用まで含めてご相談をお受けしています。当社自身が築古戸建てや長屋を購入・再生してきた経験も踏まえ、「この家は売るべきか」「残して使えるか」「買取という方法が合うか」を一緒に整理します。

本記事は2026年9月26日に確認した池田市・大阪府の公表資料を基に作成しています。統計の調査年と記事の確認日は異なります。池田市の第3期空家等対策計画については、2026年に公表された計画案・関連資料の数値を参照しています。制度・補助金は変更または受付終了となる場合がありますので、利用前に市の最新情報をご確認ください。

執筆・内容確認

株式会社スペースグリーン 代表取締役 西本 圭

宅地建物取引士

豊中市を拠点に、空き家や相続不動産の売却・活用・管理のご相談をお受けしています。不動産売買仲介・管理・土地活用の実務経験をもとに、制度だけでなく「その家をこれからどうしていくか」という視点で内容を確認しています。

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